ご家族のための『禁煙外来』と 子どものための『卒煙外来』のご案内      くば小児科クリニック
kinen_heart01s.gif タバコは吸っている本人だけでなく、お子さんやご家族にとっても「百害あって一利なし」と言うと、中には「そんなことは百も承知、自分の責任で吸っているのだから自由でしょ」と反論される方もいらっしゃいます。

しかし、実際には喫煙者の約7割はタバコをやめたいと思っていて、何度か禁煙にトライしたのに失敗した経験をお持ちの方も多いはずです。

また、タバコが「ストレス解消に役立っている」というのは真っ赤なウソ で、実際にはタバコはストレスを増加させているのです。ニコチン切れによる離脱症状(禁断症状)が喫煙によって一時的に和らぐことを「ストレス解消」と勘違いしているだけです。

タバコが簡単にやめられないのは、「ニコチン依存(身体的依存)」「心理的依存」という2つの依存症のためであり、意志の強さとは関係ありません。

2つの依存症に対して、「ニコチン置換療法や経口禁煙補助薬」「行動療法」を組み合わせることにより、苦しまずに楽に禁煙することが可能になっています。

未成年の喫煙は深刻な問題で、若い女性の喫煙率が非常に高く、胎児や子どもの生命や健康に深刻な影響を及ぼしています。タバコは吸い始めた年齢が低いほど早期にニコチン依存に陥り、肺がんの死亡率も高くなります。しかし、早い時期に適切な対処をすれば、間違った有害な習慣から一生逃れることも可能です。繰り返す喫煙には、厳しい叱責や謹慎処分ではなく、医学的な支援が必要なのです。

タバコは、家族や周囲の人をも巻き込む「致死率50%のロシアンルーレット」であり、毎年国内で十数万人、世界中で500万人がタバコにより命を奪われています。一人でも多くの方がタバコと無縁(無煙)の健康で明るい生活を取り戻されるために、少しでもそのお手伝いができれば幸いです。

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"Tobacco or health : choose health" タバコか健康か - 健康を選ぼう
"Growing up without tobacco" 子供に無煙環境を(WHO 世界禁煙デー スローガン)
対象年齢
子ども(中高生)からご両親、おじいちゃんおばあちゃんまで、どなたでも受診できます。子どもの卒煙外来の場合は、タバコを吸われるご家族全員が一緒に禁煙しないと効果は期待できません。大人の方で慢性の病気をお持ちの場合は、あらかじめ主治医の先生にご相談下さい。「禁煙してはいけない状態や病気」はありませんので、すべての喫煙者が対象になります。
曜日・時間
診療時間内なら、いつでも受診できます(要予約)。お仕事などで受診しにくい場合は、平日夕方や土曜午後などに予約することも可能ですのでご相談下さい。初回の診察は20〜30分位かかります。
料金
禁煙支援は2006年より健康保険が使えるようになりましたが、喫煙年数が短い未成年や若い方の場合、自費診療になることがあります(1日喫煙本数×喫煙年数が200未満の場合)。
治療期間・回数
保険診療の場合は、12週間で5回受診いただくことが条件になります。自費診療の場合は、ニコチン依存の程度や年齢によって異なりますが、2〜3ヶ月で4〜5回程度の受診が目安となります。喫煙期間の短い方はそれよりも短い期間で禁煙できることもあります。再喫煙を防ぐために、半年後と1年後の受診もお勧めします。

くば小児科クリニック(八戸市湊高台1丁目 TEL 0178-32-1198)

禁煙外来・卒煙外来の治療内容、禁煙の進め方の実際
タバコの害の真実 − それでもまだ吸い続けますか?

○ お子さんやご家族には…

  1. 赤ちゃんの突然死(乳幼児突然死症候群 SIDS) の原因になる
  2. 妊婦や父親のタバコにより、流産・早産・未熟児になりやすい
  3. 気管支喘息、気管支炎、慢性副鼻腔炎、中耳炎などの原因になる
  4. 身長の伸びが悪くなり、知能の発達が劣る
  5. キレやすく、落ち着きのない子になりやすい
  6. 受動喫煙により将来の発がんを増やす
  7. 家族に喫煙者がいると、子どもがタバコを吸い始める率が高い

○ 喫煙者ご自身の健康には…

  1. 喉頭がん(32倍)、肺がん(4.5倍)のみならず、ほとんど全てのがんを増加させる(2倍)
  2. 心筋梗塞・狭心症、脳卒中、胃・十二指腸潰瘍などを増やす
  3. 肺気腫(死因第8位)など、慢性閉塞性肺疾患の主要な原因はタバコ
  4. 成人男性の死因のトップはメタボリックシンドロームではなくタバコ
  5. 歯周病になりやすく、治りにくいため、早期に歯を失う
  6. 平均寿命は7年、健康寿命は12年も短く、有病期間は5年も長くなる(デンマーク)
     健康寿命平均寿命有病期間
    喫煙者56.5歳69.5歳13年
    非喫煙者68.7歳76.7歳8年

○ 美容や生活面では…

  1. シミ・肌荒れや深いシワが増え(smoker's face)、しわがれ声になり、若くして老化が進む
  2. 呼吸機能や運動能力が低下する(40代の喫煙者=70代の非喫煙者)
  3. インポテンツ(ED)や不妊の大きな原因になる
  4. 口臭や衣服のタバコ臭により、他の人から敬遠されがち
  5. 男女とも結婚相手には非喫煙者を望む人が大多数

○ 経済・社会的には…

  1. 毎日2箱吸うと、1年で20万円、50年間で1000万円もの損失になる
  2. タバコ税の2兆2千億円に対して、超過医療費や火災、労働力損失などのコストは7兆3千億円、差し引きで毎年5兆円以上の損失を社会に与え、十数万人もの命が失われている
  3. 喫煙者は、マナーが悪く自己決定力に劣る人物とみなされがち
  4. 途上国、若者、女性、低学歴低収入者ほど喫煙率が高い

○ 環境面では…

  1. 受動喫煙はアスベストに匹敵する環境中の最大の発がん物質
  2. タバコの葉を乾燥するために毎年長野県2つ分の森林が失われている
  3. タバコの葉の乾燥と、世界の喫煙者13億人の毎日の喫煙により、地球温暖化を促進している
  4. タバコの吸い殻のポイ捨ては、屋外の有害なゴミの主な要因
サイト内の禁煙関連ページ(2001〜2004)

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