■ くば小児科クリニック 院内報 1998年10月号


● 待合室のマックがインターネットに接続
                 .....でもちょっと不調?

 「ゴーゴー!コニーちゃん」や「おばあちゃんとぼくと」でお馴染みの待合室のマックですが,先月は修理中の札が掛かっているのを目にされた方も多いと思います.当クリニックでは昨年の秋からインターネットに常時接続の環境になっていたのですが,待合室までは繋げていませんでした.今回遅ればせながら配線をのばし,待合室からいつでもインターネットのWEBページ(ホームページ)がみられるようになりました.その際ちょっとしたトラブルから,点検のために使えない日が続きましたが,結局マック本体は大丈夫だとわかり,この程無事使えるようになりました.

 【使い方】「ランチャー」というウインドウの「インターネット」というアイコンを1回クリックすると,インターネットエクスプローラーが起動して当クリニックのホームページが画面に表示されます.その後は,適当にクリックして内容をみてまわったり(院内報のバックナンバーも掲載されています),「リンク」というページから全国の役に立つページに飛ぶこともできます.もちろん無料ですから,気軽に触ってみて下さい.

 なお,このマックもかなり旧式になってしまい,画面の表示などに時間がかかるかと思いますが,ちょっと我慢して下さいね.また,メニューからいろんな設定などを変えてしまわないように注意して下さい.ときどき途中で動かなくなることがあるかもしれませんから,その時は受付にお申し付け下さい.


● チャイルドシートのポスターをご覧下さい

 以前からこの院内報などでチャイルドシートの重要性を訴えてきましたが,最近になってようやくメーカーや国もその普及と法制化に向けて動き出してきたようです.しかし,日本は欧米に比べて20年は遅れていると言わざるを得ません.法律で規制されるまでもなく,お子さんの安全には気を配るのは親の当然の気持ちだと思います.

 最近チャイルドシートの啓蒙・普及用のポスターが送られてきたので待合室に貼っておきました.帰る前にちょっと眺めていって下さい.そこにも書かれていますが,一番大事なことは「新生児期からベビーシート・チャイルドシートを使うことで,子どもが嫌がらないで装着する習慣をつけさせること」です.そのためには,比較的短い期間しか使えない「乳児期前半用のシート」を皆さんに使ってもらうことが必要になります.乳児期後半〜幼児期用のチャイルドシートは持っている方も多いのですが,赤ちゃん用のシートはあまり普及していないのが実情だと思います.

 「ベビーシートのリサイクル」が実現すればかなり普及に拍車がかかるのではないか以前から考えていました.これは正式な提案ではありませんが,当クリニックでも使っていないシートをお預かりして必要な方にお貸しするお手伝いをできればと考えています.もし物置に眠っているものがありましたらお申し出下さい.もちろん,再度必要になれば,いつでもお返しできるようにします.

 なお,キャリー(クーファンなどとも呼ばれている)は車の中,移動中,椅子の上などで落下事故が頻発している危険な育児用品ですから,もしお祝いでもらったような場合でも使わないようにしましょう.


● インフォメーション

○ ぜんそく教室の3回目 は11月に延期させていただきます.

○ 新しいパンフレット 「伝染性紅斑」「風疹(改訂版)」

○ 待合室の新しい本 「森は生きている」

○ 育児相談やその他の相談(水曜または土曜,当面無料)
   詳しくは9月号および院内掲示をご覧下さい.

○ 二種混合の予防接種(小6)実施中 インフルエンザは11月から

院内版感染症情報 〜1998年第39週(9/27-10/3)


        1998年 第22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39週
感染性胃腸炎      9 31 18 12  7  2  6  2  4  2  3  9  8 11  2  1  3  7
ウイルス性発疹症  2  2  1  1  1  4  1  1  1  4  1  4  3  2  2  3  1  4
手足口病          0  0  4  4 11 20 28 25 17 18 10  5  4  5  8  1  1  3
ヘルパンギーナ    1  4  1  9  7  5  3  4  0  1  1  3  1  2  3  2  1  2
突発性発疹        3  4  2  0  0  1  3  2  3  1  3  7  3  4  6  5  1  1
溶連菌感染症      6  5  1  4  4  0  2  1  1  0  0  0  0  0  1  1  0  1
伝染性紅斑        0  0  1  2  1  0  0  0  0  1  2  0  0  0  1  0  0  1
異型肺炎          0  0  0  0  1  0  0  0  0  0  0  0  0  0  0  0  2  0
麻疹       0  0  0  0  0  0  0  0  0  0  0  0  0  0  4  2  0  0
咽頭結膜熱        0  0  0  0  1  0  0  0  0  0  0  0  0  0  2  0  0  0
水痘              2  2  4  2  2  3  2  1  2  0  1  0  0  1  0  0  0  0
流行性耳下腺炎    0  2  1  3  1  0  1  0  2  0  0  0  2  0  0  0  0  0
 9月は手足口病などの夏かぜはすっかり下火になり,感染性胃腸炎(腹痛,下痢,嘔吐)や咳が多く出るタイプの風邪が増加傾向にあります.年長児の風邪の中には「マイコプラズマ」(上記では異型肺炎に分類)も含まれており,普通の薬で効果がない場合には検査する場合もあります.

 喘息発作は9月後半にかけて更に増加傾向で,この時期は喘息児にとっては最も不安定になりやすい季節です.ちょっとした症状でも早めの対処を心がけるようにしましょう.

 そして,9月のトピックスはM小学校における麻疹(はしか)の患者の発生です.正確な伝播経路はわかりませんが,お盆過ぎに市内の北部で麻疹患者が出ているという情報をきいており,これが飛び火したのかもしれません.今回の小流行は明らかに流行地域から帰省客などを介して持ち込まれたものと推定されます.八戸では自然の流行はここ数年影を潜めていたのですが,日本は麻疹の接種率が低く,世界的にみても麻疹の流行国となっているのが現状で,接種しそびれているといつどこで麻疹の流行がおきてもおかしくないということを改めて思い知らされました.麻疹は子どもがかかる感染症の中では死亡率が最も高い部類に入り,今でも世界中で多くの子どもが麻疹で命を落としています.

 なお,その後2週間ほど発生がない状態が続いており,今月中に終息宣言が出せないものかと期待しています.


発行 1998年10月5日 通巻第31号
編集・発行責任者 久芳 康朗
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