■ 風 疹
●原因

 風疹ウイルスの飛沫感染によって感染します.

●症状

 3〜5月頃を中心に流行し,数年おきに大きな流行があります.幼児〜小学生がかかることが多く,潜伏期は2〜3週間で,赤くて細かい発疹が顔面からはじまって体中に出ます.耳の後から首にかけてリンパ節が腫れるのも特徴です.熱は発疹と同時に出ることが多いのですが,約半数は熱が出ないですみます.咳や鼻水は伴いません.発疹は3日〜1週間以内には消失します.俗に「三日ばしか」ともいわれますが,はしかとは違いますので「はしかにかかった」などとふれまわらないように.

●合併症

 関節炎(成人では5〜30%,小児ではまれ)
 血小板減少性紫斑病(1500〜3000例に1例)
 髄膜脳炎(4000〜6000例に1例)
 :これらは頻度は少ないものの流行期には無視できません.

●治療

 風疹そのものを治す薬はありません.頭痛や関節痛,発熱がみられるときには解熱鎮痛剤を,かゆみが強いときはかゆみ止めを処方します.

●家庭で気をつけること

 熱がなくて元気でも,発疹が消えるまでは家の中にいてください.食事その他,いつもと同じ生活でかまいません.熱がなければ入浴も構いません.

●こんなときは診察を

 1)ぐったりして元気がないとき.
 2)熱が3日以上続くとき.

●保育所・学校

 熱もなく,発疹もほとんどなくなったら行ってもかまいません.

●妊婦に近づかないで

 妊娠初期に風疹にかかると,生まれてくる赤ちゃんの目や耳や心臓に障害をきたすことがあります.風疹の子を,妊婦や妊娠しているかもしれない人に近づけてはいけません.妊婦が風疹にかかった可能性がある場合は,産科の先生に診察してもらって相談して下さい.

●予防

 風疹の予防接種が市の定期接種でうけられます(個別接種).1才の誕生日が過ぎて麻疹の予防接種が済んでからが良いでしょう.

●毎年の流行状況(感染症情報センターより)

rubella.gif

1996年5月10日作成
1998年9月7日改訂
くば小児科クリニック


子どもの病気と家庭でのケア くば小児科ホームページへ