■ くば小児科クリニック 院内報 2000年7月号


● 階上町の予防接種が当院でもできるようになりました

 7月1日から、階上町の定期予防接種(ポリオを除く)が当院でもできるようになりました。具体的には、次の6種類、合計13回(ツ反を入れると14回)です。

三種混合生後3か月〜7歳半(90か月)未満(3+1回)
二種混合小学6年生(第2期):8月1日〜9月30日までの2か月間
麻疹1歳〜7歳半(90か月)未満
風疹1歳〜7歳半(90か月)未満
中学3年生男女:8月1日〜9月30日までの2か月間
日本脳炎3歳〜7歳半(90か月)未満(2+1回)
9歳(第2期)、14歳(第3期)
ツ反・BCG4歳未満(通常3か月〜)

 月・木曜午後の予防接種の時間だと来院できない場合は、土曜午後などいずれの時間でも接種できますので、時期を逃さずに早めに接種するようにしましょう。任意接種(水痘、おたふくかぜ、インフルエンザ)も今までと同じように接種できます。接種の順番などわからないことがありましたら、電話または受診時にご相談下さい。


● 「チャイルドシートは安全か」(暮らしの手帖より)

 暮らしの手帖に掲載されたチャイルドシートのテスト報告はテレビでも放映されたようですが、必見です(待合室に置いてありますがコピーして張り出すことにします)。法制化される前からチャイルドシートを必ず装着するようにお勧めしてきましたが、どのメーカーのどのタイプが安全なのかは判断がつかず、基準に合格したものをとだけ言ってきました。実際には全て何らかの安全基準に合格しているのですが、この結果をみると安全性には大きな差があり、装着したから安全だとはとても言えないようです。既に購入した方が大半かとは思いますが、お持ちの製品が安全なのか、是非お確かめ下さい。結構ショッキングです。

 前回ふれたベスト型の製品の安全性は、やはり論外のようでした。

 暮らしの手帖は広告を一切掲載していないのでこのようなテストが掲載できたのです。某大手育児雑誌の編集者もこの結果を重視して暮らしの手帖を全国の小児科医に配布したそうですが、自社雑誌では口をつぐんでいます。広告のイメージに流されてはいけないという一例でした。


● 暑い季節のスキンケア/あせも、とびひ、湿疹

 毎年同じようなことを書いてます。暑くて汗をかけば、あせもになったり、掻きこわして細菌がついてとびひになったりします。アトピーが夏に悪くなる場合も汗や汚れが原因です。対策はみーんな同じ。汗をかいたらシャワーや行水、肌着をこまめに交換。部屋の風通しや、必要に応じて除湿器やクーラーなども親の判断で調節して下さい。グチャグチャにひどくなる前に、手持ちの薬がなければ早めに受診。ただし、あせもだけであれば薬は補助的なもので、上記の対策が第一です。


● 赤ちゃん教室/育児相談

 6月に初めて赤ちゃん教室を開催しました。不慣れな点などありましたが、今後も小児科医が行う育児支援として継続していきたいと思います。次回は8月の予定が立たなかったので、9月2日(土) に開催予定としました。生後0〜3か月程度の赤ちゃんのご両親、祖父母の方が対象です。当院に受診されたことのない方でも参加できます。参加無料。

 また、昨年から育児相談・子どもの心相談を行っており、さほど人数は多くありませんが、空いた時間などに利用していただいています。当面は無料のまま継続しますので、併せてご利用下さい。


● 第1回ぜんそく教室

 毎年開催しているぜんそく教室ですが、今年の第1回は8月5日(土) に開催します。例年と同じで、通常コース2回+より進んだ治療が必要な方むけに1回の予定です。受けていただきたい方には受診の時などに直接お誘いしますが、それ以外の方でもどなたでも参加できます。詳しくは別紙案内を参照して下さい。


● 「21世紀祭りプロジェクト」ってなんジャロ?

 新聞にも広告が載っていたのでご存じかと思いますが、県の事業で表題のようなプロジェクトが始まっています。現在プランニングの段階ですが、市民がいろいろな形で参加できるものが想定されているものの、まだ白紙に近い状態にあります。私も委員をつとめていますので、ご意見などありましたらホームページの方にお寄せ下さい。皆さんの声が新しい祭りをつくります。新しい祭りなんかイランという方もどうぞ。


院内版感染症情報 2000年第26週(6/25-7/1)


        2000年 第11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26
感染性胃腸炎     29 12 17 24 22 25  8  8  8 12  9 12 10  9  3 11
ヘルパンギーナ    0  0  0  0  0  1  0  0  0  0  1  3  5  3  6  4
流行性耳下腺炎    0  0  1  2  1  0  1  1  0  0  1  1  0  3  2  1
突発性発疹        7  5  1  0  4  4  0  4  1  1  0  1  4  0  3  1
手足口病          0  0  0  0  0  0  0  0  0  0  0  0  0  0  1  1
ウイルス性発疹症  0  0  1  0  1  2  0  0  0  0  0  0  0  2  0  1
溶連菌感染症      2  3  3  2  1  3  0  3  0  3  5  2  1  0  0  1
水痘              2  0  0  0  0  2  0  0  2  2  0  0  0  0  2  0
伝染性紅斑        0  0  1  0  1  0  0  0  0  1  0  0  0  0  0  0
インフルエンザ    2  1  0  0  0  0  0  0  0  0  0  0  0  0  0  0
 先月号に書いたとおり、いわゆる「夏かぜ」がメインで熱とノドとお腹といったパターンが多いようです。ヘルパンギーナはさほど増えていませんが、小さい子では水分摂取に気をつけてください。手足口病は西日本で流行しており、今月は増加が見込まれます。いずれの場合も、夏かぜでは稀に髄膜炎などの合併症を併発する場合がありますので、頭痛や嘔吐などの症状が強いときには早めに受診してください。

 なお、今年は全国的に麻疹(はしか)の流行がみられております。麻疹は予防接種をしていないと流行を抑えることはできません。というのは、熱が出てから診断がつくまで2-3日かかってしまうからです。10月まで BCG やポリオの集団接種の季節ですが、1歳のお誕生日を過ぎたらできるだけ早く麻疹の予防接種を済ませるようにしましょう。


発行 2000年7月6日 通巻第52号
編集・発行責任者 久芳 康朗
〒031-0823 八戸市湊高台1丁目12-26
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