■ 青森県でも日本脳炎の予防接種が定期接種に加わります(1999.03.28)

 従来より下記のように主張してまいりましたが,やっと今年度より青森県でも日本脳炎が定期接種に加わることになりました.しかしながら,これまで受けないでいて接種年齢を過ぎた子は,任意接種で規定の回数まで接種しておかないと次の追加接種も公費で受けることができません.行政側が広く救済して接種するという考えを持ってくれればこのような狭量な処置にならずにすんだのですが,残念です.

 詳しくは,院内報1999.03の記事をお読み下さい.


■ 青森県における日本脳炎の予防接種について(私見) 1996.1.17

 ご存じかと思いますが,青森県では定期接種の日本脳炎の予防接種を施行しておりません.このため他県からの転入者などの場合に混乱した状況が生じています.日本脳炎の場合,非流行地域では接種しなくても良いという条件があるため,この狭い日本の中で地域によって異なるという事態が生じてしまっています(ちなみに接種していないのは北海道と青森県だけです).おそらく青森県に生まれた子どもが九州や四国に引っ越して暮らすことは想定していないのだと思います.そういうわけで,青森県で日本脳炎の接種をしたいという場合は,任意接種の扱いで各医療機関で個別接種となり全額自費負担となります.なお,日本脳炎の接種を行っている施設は限られていますので,あらかじめ問い合わせて確認されてから受診すると良いでしょう.

で,結論として接種すべきかどうか聞かれたらどう答えましょうか?
・一生青森県から出ないという人は接種しないでも良いでしょう
・日本脳炎が全世界で根絶される日がくれば接種しなくて良い
(これは当然ですが)
・けれども,ブタを介在しており根絶は当分ないだろう
・日本脳炎はかかれば後遺症を残す可能性が高い
・副反応は通常の不活性化ワクチンと同様(...ゼロではない)

 これらを合わせて考えれば,自分の子どもには接種します.かかりつけの患者さんには受けるよう声をかけてみます.それ以外の方にはお勧めできません(費用の点と定期接種でないので行政側の責任がないため).

 個人的意見としては,他県でやるなら青森県でも実施すべきで,日本全国で必要がなくなったときに一斉にやめればいいと思っています.意見の異なる方もおられるでしょうから,判断はかかりつけの先生と相談されて決めると良いと思います.

日本脳炎については「予防接種と子どもの健康」該当ページも参考にして下さい.


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