今シーズンのインフルエンザの予防接種について 2004-2005年版 (2004.08.16更新)


 今年も冬の流行に備えて10月からインフルエンザの予防接種を実施します。例年通り、小児には2回の接種が勧められます。

 昨年のSARSや鳥インフルエンザの流行をふまえて、昨年と同様にインフルエンザの予防接種を皆さんにお勧めしたいと思います。SARSや鳥インフルエンザと普通のインフルエンザは、症状だけをみて区別することはできず、インフルエンザの診断キットも100%の精度ではありません。SARSに関してはワクチンはなく、治療薬もまだ開発中の段階です。唯一できる対策は、インフルエンザの予防接種を多くの人にすすめることであり、WHOや厚生労働省でもハイリスク者を中心に多くの人への接種を呼びかけています。ただし、インフルエンザの予防接種は感染したときに発症を防ぐ効果は高くありませんが、脳炎・脳症などの重篤な合併症を防ぐことが期待されています。
 昨年は各地でワクチンが品切れになり問題になりましたが、当院では予約した本数で過不足なく接種できたので、今シーズンも同じ本数を確保してあります。念のため、早めの予約をお願いします。

 接種する場合は、なるべく年内に2回目が終わるようにスケジュールを組みましょう。流行が始まってから接種しても効果はあまり期待できません。

☆ なお、高齢者は公費(一部負担あり)で接種できますが、残念ながら子どもには補助はありません ☆


【1】任意接種 = 全額自費 … 0歳〜64歳

● どんな人が接種した方がいいのか?

○ 生後6か月未満 : 積極的に接種を勧めているわけではありませんが、生後6か月以降の子と同じように接種すれば抗体は上昇することがわかってきました。本人ではなく家族が予防接種を受ける方法もあります。

生後6か月以降 : 保育園に行っている子やハイリスク児を中心に、特別な問題がない限りどなたでも接種できます。特に接種が勧められる方は、
・心臓病、腎臓病、呼吸器の病気(喘息を含む)などの慢性の病気がある方
・乳幼児および高齢者、家族に乳幼児や高齢者がいる方
・教師、保育士、医療・福祉関係者、警察・消防・自衛隊関係者など社会的に重要な立場にある方

● 方法
・1歳未満:0.1ml 皮下注射 × 2回 (3,000円/回)☆
・1〜5歳:0.2ml 皮下注射 × 2回 (3,000円/回)☆
・6〜12歳 :0.3ml 皮下注射 × 2回 (3,500円/回)☆
・13〜64歳:0.5ml 皮下注射 × 1回または2回 (4,000円/回)

※2回接種する場合の接種間隔は1〜4週間ですが、可能なら4週間あけて下さい。

同時接種割引について
 なるべく多くの方が受けやすくするために、昨年から2人以上の方が同時に接種する場合、それぞれの料金から500円ずつ割り引いております。昨年は13歳未満に限定しましたが、ご家族で受けられる方に配慮して今年からは64歳まで拡大することにしました。同時に予約して同じ日に接種していただければ、ご家族だけでなく、イトコやお友達同士でも構いません。

 なお、任意接種の料金は病院によって異なり、地域で価格を統一すると独禁法違反になります。また、料金=ワクチン代ではありませんのでご理解のほどよろしくお願いいたします。

【2】予防接種法による高齢者への接種 … 10月〜12月

● 対象
・65歳以上の方(希望者のみ)
・60〜64歳で、心臓、腎臓、呼吸器、HIVにより免疫機能に障害を有する方

● 方法
・0.5ml 皮下注射 × 1回(ウイルスの型に大きな変異がある場合は2回)

● 料金
・八戸市:自己負担は1,000円(残りは自治体から補助が出ます)

※慢性の病気で通院したり薬をのんでいる方は、かかりつけの内科医でご相談下さい。

くば小児科クリニック TEL 0178-32-1198

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