■ 八戸市議会一般質問/小中学校を全面禁煙に(2003/06/10 デーリー東北
http://www.daily-tohoku.co.jp/omona_n/030610omona03.htm(リンク切れ)

 八戸市議会六月定例会は九日本会議を再開し、一般質問を行った。越後賢司(市民政友会)大島一男(社民・市民連合)山名文世(同)畑中哲雄(共産)上条幸哉(市民政友会)寺地則行(新政・新風ク)の六議員が登壇し、市政全般について理事者側の見解をただした。市側は、児童生徒を受動喫煙の影響から守るため、市内各小中学校に対し学校敷地内での全面禁煙を本年度中に実施するよう要請する考えを示したほか、残余容量がひっ迫している天狗沢最終処分場の測量調査を実施して埋め立て期間延長の対策を講じることを明らかにした。

 一般質問二日目の十日は四議員が質問する。

 ◇越後議員 軽自動車検査協会青森事務所の八戸支所開設で期待される経済効果は。
 ▽中村寿文市長 青森県南、岩手県北地域の年間車検台数は約四万七千台に上り、支所開設でサービスの向上と開設に関係した雇用が見込まれる。

 ◇大島議員 天狗沢最終処分場の埋め立て状況と環境調査対策は。
 ▽中村市長 本年度、天狗沢最終処分場の残余容量と今後の埋め立て可能期間の測量調査を実施する。調査を基に埋め立て期間延長対策を講じたい。

 ◇山名議員 小、中学校で児童生徒の受動喫煙防止対策が必要だ。
 ▽菊池武教育長 小、中学校の多くは分煙しているが、近く小、中学校長に校舎内全面禁煙を要請する。また本年度末までに学校敷地内の全面禁煙に向けて努力したい。


 ◇畑中議員 新型肺炎(重症急性呼吸器症候群=SARS)への対応策を示せ。
 ▽中村市長 患者搬送や検疫体制の充実強化などに向け、今後、国と県の各関係機関と連携を図りながら、市民の安全を守る対策を取る。

 ◇上条議員 八戸港リサイクルポート指定に伴う今後の展開は。
 ▽中村市長 県との取り組みとして産学官による協議会を設立し、効率的な循環資源の取り扱いを可能にする「リサイクルポート利用促進マニュアル」を策定する。

 ◇寺地議員 市全体の河川や海の水質状態は。
 ▽伊藤正義環境部長 海域について十六地点で水質を測定した結果、鮫・白銀と北沼の前面海域二地点で水質汚濁の環境基準を超えている。工場、事業主に対して監視指導を続けていく。

■ 「学校全面禁煙」県南、取り組みに温度差(2003/07/13 デーリー東北
http://www.daily-tohoku.co.jp/omona_n/030713omona12.htm(リンク切れ)

 青森県教育委員会が来年度から県立学校の敷地内を全面禁煙化する方針を打ち出して二カ月。県教委は小、中学校でも全面禁煙化を進めるよう各市町村教委に協力を要請している。県南地方では、八戸市などで禁煙化の動きが進む一方で、「敷地内の全面禁煙は難しい」「分煙でも十分」との声も。各自治体間の全面禁煙化への取り組みには濃淡が見られるのが現状のようだ。

 県教委は▽健康増進法の施行▽児童や生徒が受動喫煙の被害者になりかねない―と、県立学校敷地内の全面禁煙化を決定。十二日現在、来年度実施に先駆け、平内高校が八月二十五日からの全面禁煙化を決めている。

 県教委の要請を受け、八戸市教委は二○○三年度末までに、学校のほか市総合教育センターと児童科学館の、子どもが集まる施設を全面禁煙化する方針を掲げた。市内では、小中野小が八月二十五日から、一足早く全面禁煙化に踏み切る。

 三沢市教委は夏休み明けからの実施を検討中。八月中旬には広報誌などで市民に協力を呼び掛ける。十和田湖町は来年度からの導入に向け、調整を進めている。

 だが、実際の対策を学校側に任せている自治体も多く、必ずしも足並みはそろっていない。「教職員だけつらい思いをするのはどうか。学校を禁煙化するのであれば役場でも考えなければならない」(六戸町)、「運動会やPTAの会合があるので厳しい」(五戸町)、「他の市町村の動向を見て検討したい」(名川町)―と、来年度実施には難色を示す。「分煙が万全であり、あらためて全面禁煙にする必要があるのか」と疑問視する自治体もある。

 全面禁煙化については一部たばこを吸う教職員からは不満も出ているが、「苦痛に感じるが、子どもの健康のためと思えば仕方がないこと」(八戸市内の男性小学校教諭)と、理解を示す喫煙者も出てきている。

 花田隆則県教育長は「(教職員に)たばこをやめて、と言っているわけではない」と強調し、「学校は子どもの健康を考え、教育する場だということを十分見詰め直してほしい」と、協力を求めている。

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