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会議室:「くば小児科BBS」

溶連菌感染症で扁桃を取る手術を勧められたが

発言者:福田智彦
(Date: 1999年 10月 28日 木曜日 21:20:12)


小3の娘が2〜3前に扁桃腺炎を起こし、のどのぬぐい液から溶連菌が見つかりました。
その後、年に数回扁桃腺炎を起こし抗生剤をもらい数日で回復していますが、
今回も同症状でやはり菌がでました。今回で3回目です。かかりつけ医の話では
あまりこういう症状を繰り返しているとリュウマチ熱や腎炎を起こす可能性も高くなるので
扁桃腺を取る手術をした方がよいと言われ、専門医を紹介しますとのことでした。
一週間ほどの入院で学校の休みの時にでもとのことでした。
家庭にある医学書では、溶連菌感染の1パーセント程度にしか腎炎などの症状にはならず
そのために全身麻酔での手術には抵抗があります。また、漠然と扁桃腺を取るのはよくない
と言う人もいます。
かかりつけ医を信頼していないわけではありませんが、はいますが、ほかの先生のご意見も
お聞きしたいと思いましてメールを書きました。
よろしくおねがいします。


くば さんからのコメント
(1999年 10月 29日 金曜日 21:47:46)

直接診察したわけではないので,正確には評価できませんが,
一昔前に比べれば,扁桃腺炎で扁桃摘出をしなくてはいけない子どもは激減
していることは事実です.
扁桃腺(正確には口蓋扁桃と言います)は,無駄にあるわけではなく,生理的
に存在しているリンパ組織ですので,なるべくならとらずにすませたいという
のが心情だと思います.
ここから先のアプローチはそれぞれ若干異なるかもしれませんが,一つの手段
として漢方薬による治療も考えられます.急性期ではなく,良くなってからで
すけれども.

一刻を争う状態ではありませんから,いろいろと相談されることが大切です.


福田智彦 さんからのコメント
(1999年 11月 1日 月曜日 10:08:12)

回答ありがとうございました。近くであれば是非とも診察に参るところですが
申し訳ありません。
もう一点だけおうかがいしたいのですが、溶連菌は扁桃腺にいることがよくあって
検査をして溶連菌が検出されてもそれがほんとうに悪さをしていることばかりではないのだ
という記述をみました。
あまりひどく扁桃腺が腫れるわけでもなく発疹が出たこともありません。溶連菌が
扁桃腺炎の主たる原因でなく他のなにかの要因もあってそこに溶連菌が存在しているだけと
いうことは考えられないのでしょうか。

溶連菌感染症


くば さんからのコメント
(1999年 11月 8日 月曜日 21:08:02)

こちらもお返事が遅くなったのでもうご覧になっていないかもしれませんね.

>あまりひどく扁桃腺が腫れるわけでもなく発疹が出たこともありません。
>溶連菌が扁桃腺炎の主たる原因でなく他のなにかの要因もあってそこに
>溶連菌が存在しているだけということは考えられないのでしょうか。

まあ,そういうことも考えられますが,発疹や典型的な所見が全てそろわな
くても,発熱,咽頭痛,咽頭の所見がそろっていて溶連菌が検出されれば,
それが原因と考えるのが普通でしょう.

ちなみに,ここで溶連菌と書いているのはA群β溶連菌のことで,常在菌と
して扱われるα-streptococcusとは違います.

とは言っても,A群β溶連菌が特に症状を起こさずに咽頭から検出されること
は,あってもおかしくないので,上記のように症状と検査所見と合わせて判断
することになります.