会議室：「くば小児科BBS」
ＮＨＫ昼のニュースでは環境科学技術研究所がどういった施設なのか、何をし ていて爆発があったのか、周囲への影響はないのかなどの説明は一切なし。１ 時のニュースではじめて核物質は扱っていないとの言及があったが、同施設が 原子力関連施設であるという点にはふれていたもののわかりにくい表現であっ た。 以下の資料をみると、随分と変わったというか先進的な実験も行っている施設 のようで、今回の事故に関してだけ考えれば核物質の漏洩などはないことは理 解できるが、しかし六ヶ所の原子力関連施設における爆発事故であるという事 実にはかわりはない。 ネット上でみつかった同施設の説明と、今回の事故の速報は以下の通り。 （ニュースについては無断引用失礼しますが、資料としてまとめておきます） ◎下北半島における原子力施設（むつ小川原ホームページ） http://www.keidanren.or.jp/mutsu/ProjectShimokita.html ●環境科学技術研究所（面積８ｈａ） 事業主体：財団法人環境科学技術研究所 施設： * 低線量生物影響実験棟、 4,000匹のマウスを使い、低線量放射線を長期間浴びた場合の生物に与える影 響（特に寿命）について研究をしています。７年間におよぶプロジェクトで、 平成14年頃には実験データが出る予定。 * 全天候型環境シミュレーション施設 （建設中：平成12年完成予定） この施設では雨や気温、日射量などの気象要素をコントロールし、北海道から 沖縄まで日本中のあらゆる気象を再現することが出来ます。気象や放射性物質 が農作物などにどのような影響を及ぼすのかを研究するものですが、さらに地 球規模で進んでいる温暖化や酸性雨、排気ガスなどの影響についての研究も行 われる予定です。 * 閉鎖型生態系実験施設 （一部稼働中：平成11年全施設完成予定） ミニ地球とも呼ばれる。植物栽培、人間居住、動物飼育、樹木、海水の５つの エリアが結合され、水、食物、空気などが施設の中で循環していきます（エネ ルギーと情報以外は外部との物質のやりとりを一切行わず、人間が長期間施設 の中で自給自足を行う予定）。自然界における物質循環のメカニズム解明に役 立てます。上記の全天候型環境シミュレーション施設とともに世界的注目を浴 びています。 ◎研究所で爆発５人けが 六ケ所村 （共同通信） http://www.kyodo.co.jp/ 十日午前十一時十分ごろ、青森県六ケ所村尾駮家ノ前一ノ七、環境科学技術 研究所の閉鎖型生態系実験施設（ＣＥＥＦ）の支援棟で実験中に爆発があり、 宇都宮大農学部の斎藤高弘助教授（３８）と学生ら計五人が、やけどなどのけ がをして病院に運ばれた。 野辺地署などによると、助教授らが酸素ボンベから実験装置に酸素を注入し ていた際、突然爆発した。建物の破損はなく、この施設では核物質は扱ってい ないという。 宇都宮大によると、斎藤助教授らは八日から十日までの日程で、同研究所へ 実験に訪れていた。 ◎六ケ所環境科学研で爆発[夕刊] （東奥日報） http://www.toonippo.co.jp/news_too/nto2000/nto20000310.html#Anchor9 十日午前十一時十三分ごろ、六ケ所村尾駮家ノ前の財団法人環境科学技術研 究所で出火し、五人が負傷した。 県警、六ケ所村役場などによると、同事務所から事故後に連絡があり、閉鎖 性実験室で実験準備中に酸素ボンベから酸素漏れがあり、漏れを止めようと作 業していたところ、爆発的に出火したらしい。 所員一人が全身、四人が顔面にやけどを負ったという。 野辺地署が現場に急行しているが、詳しい状況は分かっていない。 同研究所はウラン濃縮工場から南側に約五百メートルに立地している。 県警捜査一課によると、放射能漏れなどの危険はないという。 ◎爆発事故：青森県六ケ所村の環境研で５人がやけど （毎日新聞） http://www.mainichi.co.jp/news/selection/archive/200003/10/0310e063-400.html １０日午前１１時１０分ごろ、青森県六ケ所村尾鮫家ノ前の環境科学研究所 （大桃洋一郎所長）で、実験中に爆発事故があり、研究員１人と宇都宮大学の 斉藤高弘助教授、同大職員１人と学生２人がやけど を負い、うち一人は全身やけどで重傷。 同研究所によると、化学実験中に、酸素ボンベ付近で爆発が起こったらしく、 火災は起きていない。同県警野辺地署で原因などを調査中。 同研究所は１９９０年１２月に設立され、「原子力と環境のかかわり」をテ ーマに、閉鎖空間での生態系模擬実験などを行っている。 → 下北半島における原子力施設